老朋友(ラオパンヨウ)
NEWSポストセブン(オンライン)2017.06.26版「中国が恐れた首相は誰? 尖閣国有化で野田佳彦は今も極悪人」(産経新聞外信部次長・矢板明夫)
キーワードは老朋友であり、この言葉は、その昔、田中角栄がロッキード問題で失墜後も中国で人気者とされたことで有名になった。矢板さんの解説によれば、
- 戦後の中国は改革開放政策でODA(政府開発援助)を口実に日本の政治家に食い込んだ
- 対中ODAを受注させた企業からのキックバックで有力政治家の懐が潤う(利権化)
- 1972年日中国交正常化の田中角栄以降、流れをくむ旧竹下派が対中利権を引き継いだ
- 老朋友と呼ばれない首相は3人(小泉、野田、安倍)
- 小泉が中国の圧力に屈しなかった戦後初の首相である
- 2012年末の第二次安倍政権発足後、中国は日中首脳会談開催の条件として「尖閣諸島の領有権問題を認める」「靖国神社を参拝しない」との2項目を強硬に迫った
- 小泉外交や第一次政権時の失敗から学んだ安倍は無条件開催を主張
- 靖国で一歩も引かなかった小泉外交は日本の失点を防いだが、安倍外交は中国を攻めて得点を決めるようになった。親中派が跋扈した長い年月を経て、日中の攻守は見事に入れ替わったのである。
- 「日出づる処の天子」の国書を携えて海を渡り、隋の皇帝を感服させた小野妹子以来の日本外交の勝利と言えよう。