quadratureのシニカル日記

イヤなことは壺の中に

日本の同調圧力はウソか?

東洋経済に「日本人は現状追認をリアリズムと勘違いしている「古典の叡智」を生かせていない保守とリベラル」と言う記事が出た(12/13)。
対談は、中野剛志(評論家)、佐藤健志(評論家・作家)、施光恒(九州大学大学院教授)、古川雄嗣(北海道教育大学旭川校准教授)など。
要点は、

  1. 実はアメリカ社会にも強烈な同調圧力があります。アメリカには多くの移民が流入し、文化的な多様性を生み出しているように見えますが、実際はアメリカに渡った移民の2世、3世はそのルーツの文化や言語を忘れ、アメリカ文化に適応し、英語を話す傾向が強い。アメリカ社会は「人種のるつぼ」と言われますが、文字通りさまざまな民族の文化を溶かし、アメリカ文化という鋳型に流し込んでしまう
  2. アメリカ文化の特徴はマクドナルドに代表されるように、徹底した標準化・画一化に
    • ハインツの缶詰、T型フォードからスマートフォンに至るまで、アメリカ人は製品やサービスを徹底的に標準化・画一化するのを得意としています。これは多様性とは正反対の態度です。
  3. (アダム)スミスの時代のイギリス貴族の間では、ヨーロッパ大陸に旅行することが一種の大人になるための儀式とされていました。これについてもスミスは厳しく批判し、外国に行くと他人の目を気にしなくなるから問題だ、イギリスの貴族教育はなっていないと言っています。
  4. アメリカ人はファミリーを何よりも大切にする。だから、仕事でも家族ぐるみの付き合いをすごく大事にする。取引先の人と親しくなったりすると、今度ホームパーティをやるんだが、お前のファミリーも一緒にどうだと、必ず誘われる。それを断るようなやつは、アメリカではまず信頼されない(アメリカは個人主義能力主義というのは本当か)


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