quadratureのシニカル日記

イヤなことは壺の中に

あれは訓練なのだ

近くでボヤがある度に感じるのだが、遠くからサイレンの音が途切れなく聞こえ、次々と消防車がやって来る。大抵、十台近くにはなる。そしてその半分以上は再び引き返して行く。
火災の規模がどうなるかは予断を許さないことはもちろんだが、良くもまああれだけ集まるものだ、ありがたい、と常々思っていた。
最近、文春オンラインで見た、アンソニーチュー(杜祖健)先生のインタビューを見てはっとした。そうだ、あの大量の消防車終結は一種の訓練なのだ。

今のテロは、過激な主張に共感した個人が世界各地でバラバラにテロを起こす「ローンウルフ型」が主流で、これまで以上に誰がどこでなにをするか、予想がつきません。
 ですので、いざテロが起きてしまったときのための準備を進めることが大事だと考えています。米国では、病院や大学の理科系棟では各階に除染シャワーがあります。警察に知らせれば、途端に全員退去がおこなわれる、その町の消防車が短時間で何台も来る体制をつくる、そういったインフラを整えるのが大事ではないかと思います。

※杜祖健教授は、毒物化学の専門家で、サリン事件解決にも深くかかわり(叙勲)、また、「アメリカでも一流校は狭き門」など米国留学に関する本の著者。