quadratureのシニカル日記

イヤなことは壺の中に

武富士の還付申告

武富士への還付申告ではない。武富士が、グレーゾーン利率で得た利益に対する課税を国税当局に還付申告しているのだそうだ。その額は1000億規模(産経新聞オンライン3/9)で、武富士によれば「利用者への過払い利息の返還原資に充当」するとのこと。善悪云々抜きに面白い。
課税と言えば、暴力団が犯罪によって得た利益にも課税するし、法律違反である銃刀類の購入も必要経費として認められるというのは良く聞く話だ(よく聞く話ではあるが、現行の話であるかどうかは未確認)。その「利益」を没収されたと言うのだから税金返せというのも良くわかる。一方、米国のマフィア「アルカポネ」の主たる訴追容疑も脱税であったことからわかるように、悪徳◯◯をすっころばすには、まず金の流れから、というのが基本であるが、今回の武富士の話にはあてはめようがない。
むしろ、高額利子を巻き上げてもお目こぼしにしてやる、とお墨付きを貰っていて一生懸命商売していたのに突然、やっぱりダメと言われて右往左往しているうちに倒産したということは、諸外国の帝国主義的手法を真似ていたら突然、ダメと言われて右往左往した戦前の日本を連想する。